下関市の赤間神宮エリアは、壇ノ浦の戦いで敗れた平家一族と安徳天皇にまつわる歴史が色濃く残る地域です。源平合戦の最後の舞台となった関門海峡を望む場所に建つ赤間神宮は、安徳天皇を祀る神社として全国的に知られています。周辺には古くからの関門の守りとして建てられた神社や、下関の歴史を伝える寺院が点在しています。特に幕末に起きた下関戦争や、明治維新への動きと関わりのある神社仏閣も多く、日本の歴史の転換点を物語る貴重な存在となっています。また、関門海峡を航行する船の安全を祈願する海の守護神を祀る神社も多いのが特徴です。毎年行われる「先帝祭」などの伝統行事は、地域の文化として大切に継承されています。
赤間神宮






1191年(建久2年)に壇ノ浦の戦いで入水した安徳天皇を祀るために創建された神社です。社殿は朱色が鮮やかで、関門海峡を望む高台に建っています。天皇を祀る神社としては珍しく、平家の悲劇と日本史の転換点を今に伝える歴史的にも貴重な存在です。境内には、平家の落人が残したと伝わる舞楽「平家舞」の奉納殿や、「平家一門の墓」、「みもすそ川公園」などがあります。毎年5月2日から4日に開催される「先帝祭」は800年以上続く伝統行事で、安徳天皇の霊を慰める神事が行われます。源平合戦ゆかりの地として多くの観光客が訪れる下関を代表する観光スポットです。
詳細情報
住所 | 〒750-0036 山口県下関市あるかぽーと1-1 |
アクセス | JR下関駅からバスで「赤間神宮前」下車すぐ、または徒歩約15分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-231-4138 |
拝観時間 | 9:00~17:30(4月~9月) 9:00~17:00(10月~3月) |
御朱印の有無 | あり |
壇ノ浦観音堂
壇ノ浦の戦いで入水した平家一族の霊を弔うために建立された観音堂です。正式名称は「清悦山慈照院観音堂」で、本尊は千手観音菩薩です。赤間神宮の近くの海岸沿いに建ち、関門海峡を一望できる場所に位置しています。平家の悲劇を偲ぶ場所として、多くの人が訪れます。特に観音堂前の「耳なし芳一の碑」は、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の「怪談」で有名な話の舞台となった場所で、夏には怪談会も開催されます。毎年8月24日には「壇ノ浦供養祭」が行われ、平家一族の霊を慰める法要が営まれています。赤間神宮と共に、源平の歴史を伝える重要なスポットです。
詳細情報
住所 | 〒750-0036 山口県下関市あるかぽーと6-1 |
アクセス | JR下関駅からバスで「赤間神宮前」下車、徒歩約5分 |
駐車場 | あり(近隣に有料駐車場) |
電話番号 | 083-222-2005 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
御朱印の有無 | あり |
綾羅木八幡宮
859年(貞観元年)に創建されたと伝えられる古社で、下関市内でも古い歴史を持つ神社の一つです。祭神は応神天皇(八幡神)で、地域の総鎮守として地元の人々から崇敬されてきました。境内には樹齢600年を超える大楠があり、市の天然記念物に指定されています。また、鎌倉時代に作られた「鰐口」は国の重要文化財に指定されています。毎年10月に行われる「例大祭」では、神輿の渡御があり、地域の伝統行事として親しまれています。特に「綾羅木八幡宮の流鏑馬神事」は県の無形民俗文化財に指定されており、勇壮な馬上からの弓射が見どころです。地域の歴史と文化を伝える重要な神社です。
詳細情報
住所 | 〒751-0847 山口県下関市綾羅木本町6-13-1 |
アクセス | JR山陽本線「綾羅木」駅から徒歩約5分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-252-7300 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
功山寺
1327年(嘉暦2年)に創建された臨済宗の古刹で、幕末の高杉晋作が「奇兵隊」を結成した場所として有名です。本尊は釈迦如来で、本堂は室町時代の建築で国の重要文化財に指定されています。特に、「功山寺」と書かれた高杉晋作直筆の扁額が掲げられており、幕末の歴史を伝える貴重な史跡となっています。境内には樹齢数百年の古木があり、歴史を感じさせる雰囲気です。毎年1月には「高杉晋作先生遺徳顕彰祭」が行われ、奇兵隊の再現パレードなども行われます。また、禅寺として坐禅会も開催されており、心の修養の場としても親しまれています。
詳細情報
住所 | 〒752-0953 山口県下関市長府川端2-2-26 |
アクセス | JR山陽本線「長府」駅から徒歩約15分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-245-1249 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
御朱印の有無 | あり |
住吉神社






創建は古く奈良時代以前とも言われる古社で、下関の海の守護神として地元の人々から崇敬されてきました。祭神は底筒男命、中筒男命、表筒男命の住吉三神で、航海の安全と漁業の守護神として信仰を集めています。境内からは関門海峡を一望でき、特に夕日の景色は絶景です。境内には樹齢数百年の大楠があり、神聖な雰囲気を醸し出しています。毎年7月に行われる「住吉まつり」は、下関の夏を代表する祭りとして知られ、特に「船祭り」は華やかで多くの人で賑わいます。また、初詣の参拝者も多く、地域の人々の信仰の中心となっています。下関の歴史と共に歩んできた重要な神社です。
詳細情報
住所 | 〒750-0006 山口県下関市南部町30-20 |
アクセス | JR下関駅から徒歩約15分 |
駐車場 | あり(無料、少数) |
電話番号 | 083-222-0198 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
長府天満宮
905年(延喜5年)に創建されたと伝えられる古社で、菅原道真公を祀る神社です。長府地区の総鎮守として地元の人々から崇敬されてきました。学問の神様として知られ、特に受験シーズンには合格祈願の学生が多く訪れます。境内には「飛梅」と呼ばれる梅の木があり、京都の北野天満宮から分けられたと伝わっています。また、境内社の「厳島神社」は海の守護神として信仰を集めています。毎年7月に行われる「天神まつり」は、長府の夏を彩る伝統行事として親しまれています。特に、御神輿の巡行は勇壮で見応えがあります。長府の歴史と文化を伝える重要な神社として今も大切にされています。
詳細情報
住所 | 〒752-0946 山口県下関市長府松小田本町7-10 |
アクセス | JR山陽本線「長府」駅から徒歩約15分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-245-0280 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
清福寺

1375年(永和元年)に創建された臨済宗の寺院で、下関市指定の文化財に指定されています。本尊は釈迦如来で、境内には幕末の志士・高杉晋作や桂小五郎(木戸孝允)らが密議を重ねた「松蔭神社」があります。また、幕末の長州藩士・井上馨の墓があることでも知られています。本堂には「肥後熊本藩主の細川氏」の位牌も安置されており、歴史的にも深い関わりを持つ寺院です。境内は静かで落ち着いた雰囲気があり、心を落ち着けて参拝することができます。また、秋の紅葉の時期は特に美しく、多くの観光客が訪れます。下関の歴史を伝える重要な寺院として大切にされています。
詳細情報
住所 | 〒750-0008 山口県下関市田中町6-13 |
アクセス | JR下関駅から徒歩約15分 |
駐車場 | あり(少数) |
電話番号 | 083-222-1076 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
御朱印の有無 | あり |