小樽市は北海道西部に位置する歴史ある港町で、明治・大正期の開港と共に発展しました。市内には北海道の中でも比較的古くから建立された神社仏閣が点在しています。特に小樽市の総鎮守である住吉神社は、明治初期の1873年に地域の安全と繁栄を祈願して創建されました。また、色内地区にある龍徳寺や色内観音堂は、かつての花街に位置する寺院として知られています。海に面した小樽らしさを感じられる祝津水上神社は、漁師町の守り神として今も地元の人々に深く信仰されています。これらの神社仏閣は、北洋漁業や港湾貿易で栄えた小樽の歴史と共に歩み、現在も市民の心の拠り所として、また歴史的景観の一部として大切に守られています。
住吉神社






小樽市の総鎮守として知られる神社で、1873年(明治6年)に創建されました。主祭神は住吉三神(底筒男命・中筒男命・表筒男命)で、海の守護神として特に船舶の安全や商売繁盛のご利益があるとされています。市内の高台にあることから、境内からは小樽港を一望することができ、絶景スポットとしても人気です。特に夜景が美しく、「小樽八景」の一つにも数えられています。毎年6月に行われる例大祭「住吉神社例祭」は、小樽の初夏の風物詩として親しまれています。また、正月三が日の初詣には小樽市民や観光客で賑わい、年間を通して多くの参拝者が訪れる小樽屈指のパワースポットです。
詳細情報
住所 | 〒047-0031 北海道小樽市色内3-3-1 |
アクセス | JR小樽駅から徒歩約15分、または小樽市内循環バス「住吉神社前」停留所下車すぐ |
駐車場 | あり(無料、約20台) |
電話番号 | 0134-23-0450 |
拝観時間 | 境内自由(社務所:9:00~17:00) |
御朱印の有無 | あり |
龍徳寺






小樽市色内町に位置する浄土真宗本願寺派の寺院で、1882年(明治15年)に創建されました。小樽の繁栄と共に発展し、かつては花街として知られた色内地区の歴史と深い関わりがあります。本堂は昭和初期の建築で、重厚な造りが特徴です。境内には「龍の鐘」と呼ばれる梵鐘があり、この鐘の音色は小樽の町に平和を告げる音として親しまれています。また、「お寺カフェ」を定期的に開催するなど、地域に開かれた寺院として新しい取り組みも行っています。小樽の歴史を今に伝える文化財としても重要な存在で、観光客も多く訪れる場所となっています。
詳細情報
住所 | 〒047-0031 北海道小樽市色内1-3-10 |
アクセス | JR小樽駅から徒歩約10分 |
駐車場 | あり(無料、5台程度) |
電話番号 | 0134-23-7761 |
拝観時間 | 9:00~16:00(冬期は時間短縮の場合あり) |
御朱印の有無 | あり |
祝津水上神社
小樽市祝津地区に位置する神社で、地元では「みずかみさま」として親しまれています。1882年(明治15年)に創建され、漁業の守護神として地元の漁師たちから厚く信仰されてきました。主祭神は豊玉姫命で、海の安全と豊漁のご利益があるとされています。特徴的なのは神社の社殿が海に突き出た岩の上に建てられていることで、満潮時には海に浮かぶように見えることから「水上神社」と呼ばれています。毎年5月には例大祭が行われ、漁船による海上パレードが見られます。小樽の漁業の歴史と共に歩んできた神社で、小樽らしい景観を楽しめるスポットとしても人気があります。
詳細情報
住所 | 〒047-0047 北海道小樽市祝津3-210 |
アクセス | JR小樽駅から北海道中央バス「祝津」行きで約20分、「祝津3丁目」下車徒歩約5分 |
駐車場 | あり(無料、小規模) |
電話番号 | 0134-22-1725(小樽市観光協会) |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり(不定期) |
色内観音堂
小樽市色内町にある観音堂で、正式名称は「聖観世音菩薩堂」です。地元では「おいろないかんのん」として親しまれています。1865年(慶応元年)に創建されたとされ、小樽開港前から存在する歴史ある仏堂です。本尊は観世音菩薩で、特に縁結び・安産・子育てのご利益があるとされています。かつての花街に位置することから、芸者たちからの信仰も厚く、「芸者観音」とも呼ばれていました。境内には「なで仏」と呼ばれる石仏があり、この仏像を撫でると願いが叶うと言われています。小樽の歴史的景観の一部として、観光客も多く訪れる場所となっています。
詳細情報
住所 | 〒047-0031 北海道小樽市色内1-5-21 |
アクセス | JR小樽駅から徒歩約10分 |
駐車場 | なし(近隣に有料駐車場あり) |
電話番号 | 0134-22-1725(小樽市観光協会) |
拝観時間 | 境内自由(堂内拝観は不可の場合あり) |
御朱印の有無 | なし |
忍路神社






小樽市忍路(おしょろ)地区に位置する神社で、1857年(安政4年)に創建された歴史ある神社です。主祭神は大國魂神で、地域の総鎮守として地元の人々から親しまれています。「おしょろさま」と呼ばれ、特に漁業の安全と豊漁のご利益があるとされています。境内からは美しい日本海を望むことができ、特に夕日の景色が美しいことで知られています。毎年7月に行われる例大祭では、忍路地区を中心に賑やかな祭りが繰り広げられます。神社の近くには「忍路環状列石」という縄文時代の史跡もあり、歴史的にも重要な場所として知られています。北海道遺産にも選定された貴重な神社です。
詳細情報
住所 | 〒048-2561 北海道小樽市忍路1-197 |
アクセス | JR小樽駅から北海道中央バス「忍路」行きで約40分、「忍路」下車徒歩約10分 |
駐車場 | あり(無料、小規模) |
電話番号 | 0134-22-1725(小樽市観光協会) |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり(不定期) |
鰊御殿稲荷神社


小樽市祝津地区の旧青山家漁場(通称:鰊御殿)の敷地内にある神社です。明治時代の創建で、北海道の鰊漁が最盛期だった頃に、漁業の守護神として建てられました。主祭神は稲荷大神で、漁業の安全と豊漁、商売繁盛のご利益があるとされています。小さな社殿ながらも、赤い鳥居と狐の像が特徴的で、鰊御殿を訪れる観光客も多く参拝します。かつての鰊漁で栄えた小樽の歴史を今に伝える貴重な存在であり、地元の漁師たちからの信仰も厚いです。春の鰊漁が始まる前には、必ず参拝する習慣が今も残っており、小樽の漁業文化を象徴する神社となっています。
詳細情報
住所 | 〒047-0047 北海道小樽市祝津3-228(旧青山家漁場「鰊御殿」敷地内) |
アクセス | JR小樽駅から北海道中央バス「祝津」行きで約20分、「鰊御殿入口」下車徒歩約3分 |
駐車場 | あり(鰊御殿の駐車場、無料) |
電話番号 | 0134-22-1038(小樽市総合博物館) |
拝観時間 | 鰊御殿開館時間内(9:00~17:00、冬期休館) |
御朱印の有無 | なし |
西願寺
小樽市色内町に位置する浄土真宗本願寺派の寺院で、1878年(明治11年)に創建されました。本尊は阿弥陀如来です。小樽の繁栄期に建てられた由緒ある寺院で、特に堂々とした本堂は明治時代の面影を今に伝えています。かつては花街として知られた色内地区に位置することから、小樽の歴史と深く関わりがあります。境内には「なで仏」と呼ばれる石仏があり、この仏像を撫でると病気が治ると言われています。また、毎月28日に行われる「お逮夜(たいや)」は、地域の人々に親しまれる行事となっています。小樽の歴史的景観の一部として、文化財としての価値も高い寺院です。
詳細情報
住所 | 〒047-0031 北海道小樽市色内1-9-20 |
アクセス | JR小樽駅から徒歩約12分 |
駐車場 | あり(無料、小規模) |
電話番号 | 0134-23-1529 |
拝観時間 | 境内自由(本堂内拝観は要相談) |
御朱印の有無 | あり |
高橋稲荷神社
小樽市内の住宅街に位置する神社で、地元では「たかはしいなり」として親しまれています。1883年(明治16年)に創建され、主祭神は稲荷大神(宇迦之御魂神)です。商売繁盛・家内安全のご利益があるとされ、特に地元の商店主からの信仰が厚い神社です。小樽運河から程近い場所に位置しており、観光客も時々訪れます。境内には「福の木」と呼ばれる木があり、この木に触れると福が訪れるとされています。毎年2月の初午大祭では、多くの参拝者で賑わいます。規模は大きくありませんが、地域に根ざした神社として、今も大切に守られています。季節ごとの風景も美しく、小樽の隠れた名所の一つです。
詳細情報
住所 | 〒047-0031 北海道小樽市色内1-12-14 |
アクセス | JR小樽駅から徒歩約15分 |
駐車場 | なし |
電話番号 | 0134-22-1725(小樽市観光協会) |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり(不定期) |