函館市は北海道南部に位置し、幕末に日米修好通商条約によって開港した歴史的な港町です。この地には北海道の中でも比較的早い時期から宗教施設が建立され、特に元町地区には函館ハリストス正教会や天主公教会などの異国情緒あふれる宗教建築と共に、日本の神社仏閣も点在しています。函館の総鎮守である函館八幡宮は五稜郭の築城前から地域を見守り、湯倉神社は縁結びの神社として地元の人々に親しまれています。また、湯川地区には温泉の守り神として崇敬される湯川大神が祀られています。これらの神社仏閣は、古くから外国との交流があった函館ならではの国際色豊かな宗教文化の一端を担い、現代においても市民の信仰の中心として、また観光スポットとしても親しまれています。
函館八幡宮






函館市の総鎮守として知られる神社で、1448年(文安5年)に創建された歴史ある神社です。応神天皇を主祭神として祀り、縁結び・安産・商売繁盛のご利益があるとされています。五稜郭よりも古い歴史を持ち、箱館戦争の際には幕府軍と新政府軍の両方から祈願を受けたといわれています。毎年8月1日から3日まで行われる「函館港まつり」は、この神社の例大祭が発展したもので、市内最大の夏祭りとなっています。また、元旦の初詣では市内で最も多くの参拝者が訪れる場所でもあります。境内には樹齢約400年の大銀杏があり、パワースポットとしても人気です。
詳細情報
住所 | 〒040-0036 北海道函館市東雲町12-5 |
アクセス | 函館市電「千歳町」電停から徒歩約10分、または函館バス「八幡宮前」停留所から徒歩約1分 |
駐車場 | あり(無料、約20台) |
電話番号 | 0138-23-2271 |
拝観時間 | 境内自由(社務所:8:30~17:00) |
御朱印の有無 | あり |
湯倉神社






函館山の麓に位置する神社で、縁結びの神社として知られています。1633年(寛永10年)に創建され、天照大神と少彦名命を主祭神として祀っています。特に湯の神様である少彦名命のご利益から、縁結び・健康長寿の神社として人気があります。境内には「願いの鈴」と呼ばれる鈴があり、これを鳴らしながら願い事をすると叶うと言われています。また、函館山の登山口にもなっており、観光客も多く訪れるスポットです。毎年6月には例大祭が行われ、地元の人々で賑わいます。函館の歴史的な神社として大切に守られており、地域の人々の心の拠り所となっています。
詳細情報
住所 | 〒040-0054 北海道函館市元町19-8 |
アクセス | 函館市電「十字街」電停から徒歩約10分、または函館山ロープウェイ山麓駅から徒歩約5分 |
駐車場 | なし(近隣に有料駐車場あり) |
電話番号 | 0138-22-0463 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
護国神社
旧陸軍の墓地に隣接して建立された神社で、戊辰戦争以降の戦没者を祀っています。1869年(明治2年)に創建され、当初は「招魂社」と呼ばれていましたが、1939年(昭和14年)に現在の社号に改称されました。静かな森の中にあり、厳かな雰囲気が漂う神社です。例年8月15日の「終戦記念日」には慰霊祭が行われ、多くの人が参拝に訪れます。境内には「平和の鐘」があり、参拝者はこの鐘を鳴らして平和を祈ります。函館市民が戦没者を偲ぶ大切な場所として、今も大切に守られています。毎年春と秋には例大祭も行われ、地域の人々が集います。
詳細情報
住所 | 〒042-0932 北海道函館市湯川町2-28-1 |
アクセス | 函館市電「湯の川」電停から徒歩約15分、または函館バス「護国神社前」停留所下車すぐ |
駐車場 | あり(無料、小規模) |
電話番号 | 0138-57-8805 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
高龍寺






函館市の元町地区にある浄土宗の寺院で、1633年(寛永10年)に創建された歴史ある寺院です。通称「香雪園」とも呼ばれ、美しい日本庭園で知られています。特に春の桜と秋の紅葉の時期には多くの観光客が訪れる名所となっています。本堂は1907年(明治40年)に再建されたもので、函館市の文化財に指定されています。また、境内には「延命地蔵」があり、この地蔵を撫でると健康長寿のご利益があるとされています。函館山の麓に位置し、静かな環境の中で心を落ち着けることができる場所です。多くの文人墨客にも愛された寺院として知られています。
詳細情報
住所 | 〒040-0054 北海道函館市元町18-9 |
アクセス | 函館市電「十字街」電停から徒歩約10分 |
駐車場 | なし(近隣に有料駐車場あり) |
電話番号 | 0138-23-5581 |
拝観時間 | 9:00~16:00(冬期間は要確認) |
御朱印の有無 | あり |
千代ヶ岱神社
函館市千代台町に位置する神社で、地域の総鎮守として親しまれています。1873年(明治6年)に創建され、大己貴命(大国主命)を主祭神として祀っています。函館市民の憩いの場である千代台公園に隣接しており、緑豊かな環境の中にあります。特に学問成就のご利益があるとされ、受験シーズンには多くの学生が訪れます。境内には「学問の木」と呼ばれる木があり、この木に触れると学業が上達すると言われています。毎年9月には例大祭が行われ、地域の人々の交流の場となっています。また、函館マラソンのコース近くにあることから、ランナーの無事を祈願する人も多く訪れます。
詳細情報
住所 | 〒040-0011 北海道函館市千代台町27-1 |
アクセス | 函館市電「千代台」電停から徒歩約5分 |
駐車場 | あり(無料、小規模) |
電話番号 | 0138-51-5142 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
湯川大神
湯川温泉発祥の地に建つ神社で、温泉の守り神として崇敬されています。正式名称は「湯川大神宮」で、1864年(元治元年)に創建されました。主祭神は少彦名命で、健康長寿・温泉の恵みを守る神様として知られています。境内には「湯の神様の石」があり、この石を撫でると病気が治ると言われています。また、境内から湯川温泉の源泉を見ることもでき、温泉発祥の歴史を感じることができます。毎年10月には例大祭が行われ、温泉街の繁栄を祈願する祭典が執り行われます。湯川温泉を訪れる観光客の参拝スポットとしても親しまれており、地域の歴史を伝える大切な存在となっています。
詳細情報
住所 | 〒042-0932 北海道函館市湯川町1-28-1 |
アクセス | 函館市電「湯の川」電停から徒歩約5分 |
駐車場 | なし(近隣に有料駐車場あり) |
電話番号 | 0138-57-5527 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
石崎地主海神社






函館市の東部、石崎町に位置する神社で、海の守護神として崇敬されています。1826年(文政9年)に創建され、豊玉姫命を主祭神として祀っています。地主神と海神を合祀していることから「地主海神社」という珍しい名前が付けられました。特に漁業の安全と大漁を祈願する人々が多く訪れ、地元の漁師たちからの信仰が厚い神社です。境内からは津軽海峡を一望でき、特に初日の出の時期には多くの参拝者で賑わいます。毎年7月には例大祭が行われ、海の安全を祈願する神事が執り行われます。海と共に生きる函館の人々の心の拠り所として、大切に守られています。
詳細情報
住所 | 〒041-0802 北海道函館市石崎町43-1 |
アクセス | 函館バス「石崎町」停留所から徒歩約10分 |
駐車場 | あり(無料、小規模) |
電話番号 | 0138-58-2474 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
船魂神社






函館市の西部、大町に位置する神社で、船の守護神として崇敬されています。1891年(明治24年)に創建され、住吉三神を主祭神として祀っています。港町・函館らしい神社で、特に船舶や海運業に携わる人々からの信仰が厚いです。境内には「船玉の石」と呼ばれる石があり、この石を撫でると航海の安全が保たれるとされています。毎年6月には例大祭が行われ、船の安全を祈願する神事が執り行われます。また、初詣やお盆の時期にも多くの参拝者が訪れ、函館の海と共に生きる人々の心の拠り所となっています。函館港が近いことから、船員や漁師たちが出航前に参拝する姿も見られる神社です。
詳細情報
住所 | 〒040-0053 北海道函館市末広町22-15 |
アクセス | 函館市電「十字街」電停から徒歩約7分 |
駐車場 | なし(近隣に有料駐車場あり) |
電話番号 | 0138-23-3907 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |