長府・彦島エリアは下関市の東部から西部に広がる地域で、それぞれ異なる歴史文化を持っています。長府は毛利氏や長州藩にゆかりが深く、功山寺をはじめとする幕末・明治維新にまつわる寺社が点在しています。特に高杉晋作が奇兵隊を結成した功山寺は、幕末の激動期を伝える重要な史跡として知られています。一方、彦島は関門海峡の玄関口に位置し、古くから海上交通の安全を祈る神社が多いのが特徴です。また両地域とも、長い歴史を持つ古社も多く、江戸時代以前の文化財を所蔵している施設もあります。これらの神社仏閣は地域の人々の信仰の中心であるとともに、観光資源としても重要な役割を果たしており、祭礼や伝統行事を通じて地域文化の継承に貢献しています。
功山寺(長府)






1327年(嘉暦2年)に創建された臨済宗の古刹で、幕末の高杉晋作が「奇兵隊」を結成した場所として有名です。本尊は釈迦如来で、本堂は室町時代の建築で国の重要文化財に指定されています。特に「功山寺」と書かれた高杉晋作直筆の扁額が掲げられており、幕末の歴史を伝える貴重な史跡となっています。境内には樹齢数百年の古木があり、歴史を感じさせる雰囲気です。毎年1月には「高杉晋作先生遺徳顕彰祭」が行われ、奇兵隊の再現パレードなども行われます。また、禅寺として坐禅会も開催されており、心の修養の場としても親しまれています。
詳細情報
住所 | 〒752-0953 山口県下関市長府川端2-2-26 |
アクセス | JR山陽本線「長府」駅から徒歩約15分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-245-1249 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
御朱印の有無 | あり |
長府天満宮(長府)
905年(延喜5年)に創建されたと伝えられる古社で、菅原道真公を祀る神社です。長府地区の総鎮守として地元の人々から崇敬されてきました。学問の神様として知られ、特に受験シーズンには合格祈願の学生が多く訪れます。境内には「飛梅」と呼ばれる梅の木があり、京都の北野天満宮から分けられたと伝わっています。また、境内社の「厳島神社」は海の守護神として信仰を集めています。毎年7月に行われる「天神まつり」は、長府の夏を彩る伝統行事として親しまれています。特に、御神輿の巡行は勇壮で見応えがあります。長府の歴史と文化を伝える重要な神社として今も大切にされています。
詳細情報
住所 | 〒752-0946 山口県下関市長府松小田本町7-10 |
アクセス | JR山陽本線「長府」駅から徒歩約15分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-245-0280 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
長府東侍町八幡宮(長府)
創建は平安時代後期と伝えられる古社で、応神天皇(八幡神)を祀っています。長府藩の守護神として崇敬され、毛利氏や長州藩とのゆかりも深い神社です。1608年(慶長13年)に毛利輝元によって現在地に遷宮されました。境内には「長府東侍町八幡宮のクス」と呼ばれる大楠があり、県の天然記念物に指定されています。また、境内にある「相撲場」は長府藩時代からの伝統があり、今も地域の相撲大会が開催される場所です。毎年9月には「例大祭」が盛大に行われ、特に勇壮な神輿の巡行は見応えがあります。武家の町・長府の歴史を伝える重要な神社として、今も地元の人々に親しまれています。
詳細情報
住所 | 〒752-0956 山口県下関市長府東侍町4-35 |
アクセス | JR山陽本線「長府」駅から徒歩約20分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-246-1017 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
彦島八幡宮(彦島)






創建は859年(貞観元年)とされる古社で、彦島の総鎮守として地元の人々から崇敬されてきました。祭神は応神天皇(八幡神)で、海上交通の安全を祈願する神社としても知られています。境内には樹齢300年を超える大きな楠があり、神聖な雰囲気を醸し出しています。特に「彦島八幡宮の石灯籠」は江戸時代初期の作で、歴史的価値が高いものです。毎年10月の「例大祭」では、神輿の渡御や奉納行事が行われ、地域の伝統行事として親しまれています。また、関門海峡を望む高台に位置し、眺望も素晴らしいことから観光スポットとしても人気があります。彦島の歴史と文化を伝える重要な神社です。
詳細情報
住所 | 〒750-0075 山口県下関市彦島江の浦町4-1-15 |
アクセス | 市営バス「彦島八幡宮」バス停下車すぐ |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-266-1450 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
長府庚申堂(長府)
庚申信仰の寺院で、正式名称は「庚申山安楽寺」です。1573年(天正元年)に創建されたと伝えられ、本尊は青面金剛(しょうめんこんごう)です。庚申信仰は道教の影響を受けた民間信仰で、体内の三尸(さんし)という虫が人の悪行を天帝に告げるという信仰に基づいています。境内には「庚申塔」が多数あり、江戸時代の信仰の様子を今に伝えています。特に「長府庚申堂の石造美術」は市の文化財に指定されています。毎月最初の庚申の日に行われる「庚申講」は、地域の伝統行事として続いています。長府の歴史と民間信仰を伝える貴重な寺院として、今も地元の人々に大切にされています。
詳細情報
住所 | 〒752-0956 山口県下関市長府東侍町10-23 |
アクセス | JR山陽本線「長府」駅から徒歩約20分 |
駐車場 | あり(少数) |
電話番号 | 083-245-0267 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
御朱印の有無 | あり |
長府興隆寺(長府)
594年(推古2年)に聖徳太子の命により創建されたと伝えられる真言宗の古刹です。本尊は千手観音菩薩で、長府の地に仏教を伝えた最初の寺院とされています。特に「興隆寺の鐘楼」は室町時代の建造物で、市の重要文化財に指定されています。また、境内には国の重要文化財に指定されている「木造普賢菩薩騎象像」を所蔵しています。庭園は「興隆寺の庭園」として市の名勝に指定され、四季折々の美しさを楽しむことができます。毎年8月には「施餓鬼会」が行われ、地域の伝統行事として続いています。長府の歴史と仏教文化を伝える重要な寺院として、今も多くの人々が訪れています。
詳細情報
住所 | 〒752-0954 山口県下関市長府黒門東町7-1 |
アクセス | JR山陽本線「長府」駅から徒歩約25分 |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-245-0963 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
御朱印の有無 | あり |
彦島住吉神社(彦島)
彦島の住吉地区に鎮座する神社で、創建年代は不詳ですが古くからの歴史を持っています。祭神は底筒男命、中筒男命、表筒男命の住吉三神で、海の守護神として地元の漁師や船乗りから信仰を集めてきました。境内からは関門海峡を一望でき、特に夕日の景色は見事です。境内には樹齢数百年の大きな楠があり、神聖な雰囲気を醸し出しています。毎年7月に行われる「住吉祭」は、彦島の夏を彩る伝統行事として親しまれています。特に海上渡御は海の安全と豊漁を祈る重要な神事です。彦島の歴史と文化を伝える重要な神社として、今も地元の人々に大切にされています。
詳細情報
住所 | 〒750-0075 山口県下関市彦島住吉町1-1 |
アクセス | 市営バス「住吉町」バス停下車、徒歩約5分 |
駐車場 | あり(少数) |
電話番号 | 083-266-2128 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
巌流島・弁天神社(彦島沖)
宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘の地として有名な巌流島(現在の船島)にある小さな神社です。祭神は市杵島姫命(弁財天)で、海上交通の安全を祈る神として古くから信仰されてきました。島全体が「決闘の地」として国の史跡に指定されており、島の中央部には武蔵と小次郎の決闘像が建てられています。特に「巌流島の松」は、決闘の際に武蔵が遅れて船を下りた後、櫂で叩いて時間稼ぎをしたという伝説で知られています。毎年4月の「巌流島祭」では、決闘再現や剣道大会が行われ、多くの観光客で賑わいます。日本の剣道史に残る伝説の地として、今も多くの人々が訪れる島です。
詳細情報
住所 | 〒750-0075 山口県下関市彦島沖の船島(巌流島) |
アクセス | 下関市彦島の高杉晋作記念館前から船で約5分(巌流島渡船) |
駐車場 | なし(本土側の高杉晋作記念館に駐車場あり) |
電話番号 | 083-231-1350(下関市観光政策課) |
拝観時間 | 終日(渡船は9:00~16:00、悪天候時運休) |
御朱印の有無 | なし |