山口市は中世に大内氏が京都を模して街づくりを行った歴史的な都市で、多くの神社仏閣が点在しています。特に室町時代に大内氏の庇護の下で栄えた寺院が多く、国宝や重要文化財を有する歴史的建造物が数多く残されています。中でも瑠璃光寺の五重塔は国宝に指定されており、市のシンボル的存在です。また山口七夕ちょうちんまつりの会場となる龍福寺や、大内氏の氏寺である洞春寺なども重要な寺院です。神社では、明治維新の志士たちが集った歴史を持つ山口県護国神社や、鎌倉幕府の祈願所であった古熊神社など、日本の歴史と深く関わる神社が多いのが特徴です。これらの神社仏閣は今も地域の信仰と文化の中心として大切に守られています。
瑠璃光寺






山口市を代表する寺院で、正式名称は「香山公園・瑠璃光寺五重塔」です。1442年に大内持世が建立した五重塔は国宝に指定されており、大内文化を今に伝える貴重な建造物です。高さ31.2mの五重塔は日本三名塔の一つとして知られ、その優美な姿は多くの観光客を魅了しています。元は阿弥陀寺という名前でしたが、明治時代に瑠璃光寺と改称されました。塔の周囲には大きな池があり、四季折々の風景が美しく、特に桜や紅葉の季節には多くの人で賑わいます。周辺の香山公園も含めて市民の憩いの場となっており、山口を代表する観光スポットです。
詳細情報
住所 | 〒753-0081 山口県山口市香山町7-1 |
アクセス | JR山口駅からバスで「瑠璃光寺前」下車すぐ |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-928-7788 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
御朱印の有無 | あり |
龍福寺






山口市中心部に位置する臨済宗の古刹で、1454年に大内政弘が建立しました。毎年8月6日・7日の「山口七夕ちょうちんまつり」の会場となることで有名です。境内には約600年前に植えられたといわれる大イチョウがあり、山口市の天然記念物に指定されています。また、中国・朝鮮の使節を迎えた「外交寺院」としての役割も果たしていた歴史があります。本堂は江戸時代に再建されたもので、山門とともに趣のある姿を見せています。大内氏の菩提を弔う位牌堂があり、大内文化を偲ぶことができる貴重な寺院です。山口の歴史を伝える重要な存在として、今も多くの参拝者が訪れています。
詳細情報
住所 | 〒753-0087 山口県山口市米屋町2-10 |
アクセス | JR山口駅からバスで「米屋町」下車、徒歩約5分 |
駐車場 | あり(無料、10台程度) |
電話番号 | 083-922-2272 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
御朱印の有無 | あり |
山口県護国神社






1869年(明治2年)に創建された神社で、明治維新の志士たち約7,000柱を含む、山口県出身の戦没者約6万柱が祀られています。吉田松陰や高杉晋作など、明治維新の中心人物とゆかりの深い神社として知られています。広大な境内は自然豊かで、四季折々の景色が楽しめます。特に春の桜と秋の紅葉が美しく、市民の憩いの場となっています。毎年5月には例大祭が行われ、伝統的な神事が執り行われます。また、正月の初詣や七五三など年中行事でも多くの参拝者が訪れる、山口市を代表する神社の一つです。歴史学習の場としても価値の高い施設です。
詳細情報
住所 | 〒753-0064 山口県山口市神田町2-10 |
アクセス | JR山口駅からバスで「県庁前」下車、徒歩約10分 |
駐車場 | あり(無料、100台程度) |
電話番号 | 083-922-5611 |
拝観時間 | 境内自由(社務所9:00~17:00) |
御朱印の有無 | あり |
洞春寺






1404年に大内義弘が父・弘世の菩提を弔うために創建した曹洞宗の寺院で、大内氏の氏寺として栄えました。本尊は釈迦如来で、境内には国の重要文化財に指定されている枯山水庭園「潮音庭(ちょうおんてい)」があります。この庭園は室町時代の枯山水庭園として貴重で、石組みが波を表現し、白砂が海を表すという独特のデザインが特徴です。また、大内氏歴代の墓所もあり、歴史的にも重要な寺院です。四季折々の自然も美しく、特に紅葉の季節には多くの観光客が訪れます。禅宗寺院らしい厳かな雰囲気の中、心を静める場として親しまれています。
詳細情報
住所 | 〒753-0047 山口県山口市道場門前2-4-13 |
アクセス | JR山口駅からバスで「道場門前」下車、徒歩約5分 |
駐車場 | あり(無料、10台程度) |
電話番号 | 083-922-2277 |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
御朱印の有無 | あり |
古熊神社






創建は平安時代以前とされる古社で、地元では「古熊さん」と親しまれています。祭神は素戔嗚尊(すさのおのみこと)で、勝運の神として信仰を集めています。特に「勝負の神様」として知られ、入試や就職、スポーツの試合前に多くの参拝者が訪れます。鎌倉時代には源頼朝や北条時政が戦勝祈願をしたという記録もあり、歴史的にも重要な神社です。境内には樹齢数百年のクスノキの大木があり、パワースポットとしても人気です。毎年10月に行われる例大祭では、伝統的な神事や神楽の奉納があり、地域の伝統文化を伝える場となっています。山口市民にとって特別な存在の神社です。
詳細情報
住所 | 〒753-0089 山口県山口市亀山町4-1 |
アクセス | JR山口駅からバスで「県庁前」下車、徒歩約10分 |
駐車場 | あり(無料、10台程度) |
電話番号 | 083-922-0549 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
香山公園・太平記
香山公園内にある霊場で、正式名称は「太平山蓮華院」です。1430年に大内持世が亡き母のために建立した寺院といわれています。現在は瑠璃光寺の境内の一部となっており、園内には石塔や石仏など歴史的な遺物が多く残されています。特に奈良の大仏を模したという「大石仏」は高さ約3mあり、威厳ある姿で参拝者を迎えます。公園内には日本庭園や茶室もあり、市民の憩いの場となっています。湧水が湧き出る「香山荘」は茶会などにも利用され、大内文化の香りを今に伝えています。四季折々の自然も美しく、特に桜の季節には多くの花見客で賑わう人気スポットです。
詳細情報
住所 | 〒753-0081 山口県山口市香山町7-1 |
アクセス | JR山口駅からバスで「瑠璃光寺前」下車すぐ |
駐車場 | あり(無料) |
電話番号 | 083-920-9222(山口市観光課) |
拝観時間 | 9:00~17:00 |
御朱印の有無 | あり(瑠璃光寺で受付) |
山口大神宮






創建は鎌倉時代初期の1185年(文治元年)と伝えられる古社で、伊勢神宮の分霊を祀る神社です。祭神は天照大神で、「おおきみさん」の愛称で地元の人々に親しまれています。山口市内では最も格式の高い神社の一つで、地域の総氏神として崇敬されてきました。境内には樹齢数百年のクスノキやムクノキの巨木があり、神聖な雰囲気を醸し出しています。毎年1月の初詣や10月の例大祭には多くの参拝者で賑わいます。特に「だんじり」と呼ばれる山車の巡行は伝統行事として有名です。また、厄除けや安産の神としても信仰を集め、特に「子宝の神様」として女性の参拝者も多い神社です。
詳細情報
住所 | 〒753-0047 山口県山口市道場門前1-1-1 |
アクセス | JR山口駅からバスで「道場門前」下車、徒歩約5分 |
駐車場 | あり(無料、20台程度) |
電話番号 | 083-922-5858 |
拝観時間 | 境内自由(社務所9:00~17:00) |
御朱印の有無 | あり |
津和野稲成神社
創建は奈良時代と伝えられる古社で、大宰府から勧請されたと言われています。祭神は猿田彦大神で、農業の守護神として地域の人々から崇敬されてきました。名前の「稲成」は「稲が成る」という意味で、五穀豊穣を祈願する神社として知られています。境内には樹齢数百年のケヤキの巨木があり、神聖な雰囲気を醸し出しています。毎年10月に行われる例大祭では、五穀豊穣を感謝する「新嘗祭」が盛大に執り行われます。特に「神幸祭」での神輿渡御は地域の重要な伝統行事として親しまれています。また、交通安全の神としても信仰を集め、交通安全祈願の参拝者も多く訪れる神社です。
詳細情報
住所 | 〒753-0038 山口県山口市甲斐田中町1-11 |
アクセス | JR山口駅からバスで「県庁前」下車、徒歩約15分 |
駐車場 | あり(無料、10台程度) |
電話番号 | 083-922-4486 |
拝観時間 | 境内自由 |
御朱印の有無 | あり |
妙典寺
日蓮宗の寺院で、1288年(正応元年)に日蓮の弟子・日朗上人によって開創されたと伝えられています。本尊は釈迦牟尼仏で、法華経信仰の拠点として栄えました。特に大内氏との関わりが深く、大内政弘が帰依して庇護したことで発展しました。境内には樹齢500年を超える大イチョウがあり、秋の黄葉は見事です。また、大内氏ゆかりの宝物も多く所蔵されており、歴史的にも価値の高い寺院です。毎年4月8日の「花まつり」は地域の伝統行事として親しまれ、甘茶の接待なども行われます。日蓮宗寺院らしく朱色の本堂は美しく、落ち着いた雰囲気の中で参拝することができます。
詳細情報
住所 | 〒753-0011 山口県山口市宮島町7-3 |
アクセス | JR山口駅からバスで「宮島町」下車、徒歩約5分 |
駐車場 | あり(無料、5台程度) |
電話番号 | 083-922-2590 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
御朱印の有無 | あり |
神福寺






1327年(嘉暦2年)に創建された臨済宗の寺院で、大内氏の祈願所として栄えました。本尊は釈迦如来で、境内には室町時代の建築様式を残す山門があり、市の重要文化財に指定されています。特に「神福寺のソテツ」は推定樹齢600年以上と言われ、国の天然記念物に指定されている貴重な植物です。このソテツは日本最北限の自生ソテツとしても知られています。寺宝として「蘇我入鹿像」など歴史的にも価値の高い文化財を所蔵しています。四季折々の自然も美しく、特に新緑と紅葉の季節には多くの人が訪れます。禅宗寺院らしい厳かな雰囲気の中、静かに参拝を楽しむことができます。
詳細情報
住所 | 〒753-0089 山口県山口市亀山町2-15 |
アクセス | JR山口駅からバスで「県庁前」下車、徒歩約10分 |
駐車場 | あり(無料、5台程度) |
電話番号 | 083-922-3928 |
拝観時間 | 9:00~16:00 |
御朱印の有無 | あり |